残暑厳しいこの時期によく食べられるフルーツ・梨。みずみずしい「二十世紀梨」はまさにこの時期にぴったりだが、今年は春先からの天候に恵まれてよりジューシーなものが実っているのだそう。二十世紀梨の生産量が全国一位の鳥取県で、JA鳥取西部米子・あいみ果実部の部長を務める長谷川彰一さんに話を聞いた。
二十世紀梨はなんといっても甘みと酸味のバランスが優れているのが特徴だという。「食べたときに秋のみずみずしさを感じられます。喉の渇きを潤してくれますが、私の周りでは喉がイガイガするときに梨を食べるような人も多いです」と長谷川さん。シャキシャキとした食感と口いっぱいに広がる爽やかな果汁が嬉しいが、今年は春先から適度に雨が降り、肌もツルっとしたよりジューシーな二十世紀梨に仕上がっているのだという。国内は各地に出荷されているが、海外はアメリカ、中国、台湾、香港といった国や地域にも広がっている。
梨は二種類のものがあり、黄緑色っぽい「青梨」と皮の色が赤っぽい「赤梨」に分かれる。二十世紀梨に代表される青梨は、シャリシャリとした感じがありジューシーであることが特徴。一方、幸水などに代表される赤梨は酸味が少なくて甘みが強いのだという。
鳥取県には平成20年2月に登録されたオリジナル品種の赤梨がある。鳥取で栽培100年以上の長い歴史をもつベテラン品種である二十世紀梨に対して、「期待のルーキー」と表現されることもあるが、品種名は「新甘泉(しんかんせん)」。シャリシャリ感もありながら糖度が13度を超えるほどの甘みを持ち、一度食べるとやみつきになる味だそうだ。長谷川さんは「きめが滑らかな感じで、二十世紀梨より一回り大きいですよ」と教えてくれた。
「青梨も赤梨も、おいしいものを選ぶにはずっしりとしたものを選んでください」と長谷川さん。下の方がとがっていたりするものもあるが、そうではなく横ばったものがいいようだ。また、皮につやがあるものを選ぶようにすればよりおいしいものに出会えるらしい。
最後に長谷川さんが、梨の意外な利用法を教えてくれた。「料理の隠し味にもいいですよ。焼肉のタレやカレーライスに入れることで、味をまろやかにすることもできます」。そのままでももちろんおいしいが、料理にも使えるという梨。9月中旬ごろまでが旬の時期なので、今のうちにおいしい梨を味わってほしい。



