お彼岸といえば、お供えものの「おはぎ」をイメージする方も多いでしょう。おはぎの定番「きな粉」には、黄色だけではなく緑色があるのをご存知でしたか? どのような地域で食べられているのか、味に違いはあるのか……。関西では見かける機会が少ない「緑色のきな粉」について、ゴマやきな粉を製造販売する株式会社真誠の相京毅さんに聞きました。
![緑色おはぎ(提供:photoAC)](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2022/09/IMG_5336.jpeg)
◆黄色の「きな粉」と緑色の「青きな粉」
きな粉とは、大豆を焙煎して皮をむき、粉末状にしたもの。きな粉の原料は大豆で、黄色は「黄大豆」、緑色は「青大豆」という品種を使用しています。緑色のきな粉は、「青きな粉」や「うぐいす粉」とも呼ばれます。着色料を使っているのでは? と思う人もいるかもしれませんが、大豆本来の色味です。
「青大豆」は、成熟しても皮と中身が青いまま。焙煎温度が高すぎると綺麗な緑色が出ないため、試行錯誤して現在の焙煎条件にたどり着きました。
![青大豆で作る「青きな粉」(提供:株式会社真誠)](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2022/09/%E9%9D%92%E3%81%8D%E3%81%AA%E7%B2%89%EF%BC%98%EF%BC%90%EF%BD%87-647x1024.jpg)
![黄大豆で作る「きな粉」(提供:株式会社真誠)](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2022/09/%E6%96%B0%E3%81%8D%E3%81%AA%E7%B2%89%EF%BC%91%EF%BC%94%EF%BC%90%EF%BD%87-695x1024.jpg)
◆「青きな粉」には甘みがある!
「青きな粉」はきな粉と比較して焙煎温度を低く、焙煎時間を短く設定して製造しています。そのため、香ばしさは少なく、甘みがあるのが特徴です。成分に大きな違いはありません。
◆関西ではほとんど見られない「青きな粉」
「青きな粉」の販売地域は東北・甲信・北陸地方で、その他ではほとんど見られません。関西でもごく一部の店舗には置いてありますが、見かける機会は少ないと思います。