昭和カルチャーを愛する「ネオ昭和」女子大生・阪田マリンです!
私が住んでいる大阪、串カツやお好み焼きなどグルメのイメージが強い都市ですが、じつは全国でも有数の「銭湯密集地」として知られています。
大阪府公衆浴場業生活衛生同業組合によると、銭湯の利用者は高度経済成長期の昭和40年代ごろに急増し、大阪府だけでも2300軒を超える銭湯が営業していたといいます。
しかし、一般家庭に風呂が普及するにつれ需要は低下。現在、府下で営業している銭湯は294軒だそう。ピーク時のおよそ8分の1まで減っています……。くわしい話を老舗銭湯「日之出湯」(大阪市西成区)のオーナー・西野明美さんに聞きました。
日之出湯が西成区にオープンしたのは、1954(昭和29)年。この時代、西成には仕事を求めてたくさんの労働者が集まり、人々が汗を流すための銭湯も数多く存在していたといいます。
しかし、時代が進むにつれ地域の人々は高齢化、また家庭に風呂があることが「あたりまえ」になるとともに、銭湯客は減少していきました。
厳しい潮流のなか、日之出湯は1982年に施設を改装。さらに多くの銭湯客に楽しんでもらうため、当時では目新しかったサウナも導入しました。
日之出湯以外にも、建物の老朽化で建て直しや改装を余儀なくされた銭湯が多数あったといいます。
ですが、そこは大阪の商売人たちです! “転んでもタダでは起きない”持ち前の「商売根性」を発揮。「どうせ大規模改修するなら、もっとオモロイもの・お客さんを呼べるものを!」と、日之出湯のようなサウナのほか、電気風呂やジャグジーなどもとりいれる銭湯が続出しました。
この動きが、現在の「サウナブーム」や「電気風呂ブーム」にもつながったのでは? という見方もあるそうです。