僕もおニャン子クラブや中森明菜が好きでした。当然、今のような会いに行けるという特典はなかったですが、好きの気持ちだけでステッカーやレコード、ポスターを購入していました。
――昭和のアイドルの魅力とは?
【花木さん】 今はグループで活動するアイドルが多いですが、昔は個人で活動するアイドルが多かったんです。手の届かない存在で、テレビの中で特別かわいい人たちが勢ぞろいしていましたね。「好き!」という純粋な気持ちだけで、グッズやレコード、雑誌を購入したことはいい思い出になっています。
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握手会をはじめとしたイベント企画が豊富になったことも影響し、ファンの“好き”の在り方は変化してきているようです。時代の変化のなかにありながら、今もなお、高い人気を誇る昭和アイドル。
現在のアイドルとは違い、昭和のアイドルは“会いに行けない”ですが、その会いに行けないほどの尊い魅力が、今の若い世代にも浸透しているのかもしれません。
(取材・文=弘松メイ)