これって人権侵害? いじめ、SNSでの誹謗中傷……“嫌な思い”を相談できる『人権擁護委員』って? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

これって人権侵害? いじめ、SNSでの誹謗中傷……“嫌な思い”を相談できる『人権擁護委員』って?

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 誰もが生まれながらにして持っている、人として幸せに生きていくための権利「人権」。世の中には、差別、弾圧、いじめ、誹謗中傷に至るまでさまざまな人権問題があり、意識を高めて社会を変えようとする動きが世界的に広がっています。

 その人権を守るために日本各地で活動しているのが“人権擁護委員”です。人権擁護委員は、人権擁護委員法に基づいて、人権相談を受けたり、人権の考えを広めたりする活動をしています。法務大臣から委嘱を受けた民間のボランティアで、広く社会の実情に通じ、人権擁護について深い理解のある人が選ばれています。現在、全国の各市町村に計約1万4,000人いて、兵庫県では473人が活動しています。

 今回は、兵庫県人権擁護委員連合会会長の工藤涼二さんに、人権擁護委員の活動について聞きました。

――人権擁護委員としてどのような活動を行なっているのでしょうか。

【工藤さん】 大きく挙げると3つ、「人権思想の普及活動」「人権侵犯に関する調査・救済活動」「人権の相談」です。

『人権思想の普及活動』では、小学校や児童館に出向き、基本的人権に関するビデオなどを使って人権教室を行ったり、地元企業や大学で人権研修の講演を行ったりしています。他にも中学生の人権作文コンテストを行っています。

『人権侵犯に関する調査・救済活動』では、人権相談などにおいて、被害者から「人権を侵害された」という申告を受けた場合、法務局・地方法務局の職員と協力して調査を行います。

『人権の相談活動』では、土曜・日曜・祝祭日を除く毎日、面接または電話による人権相談に応じています。相談は無料ですので、いじめられている、DVを受けているなどどんなことでも構いません。まずは相談してほしいと思います。(委員には)守秘義務があるため、個人情報が漏れることはありません。

 他にも、小中学生を対象に「子どもの人権SOSミニレター」という活動を展開しています。SOSミニレターは、学校や家での悩みごとを書いて投函すると、法務局職員や人権擁護委員らが、全て手書きでひとりひとりに丁寧にアドバイス書いて返送するもので、ミニレター専用の用紙があり、切手不要で送ることができます。全国の小中学校などの全児童・生徒に配布しています。

――最近は、インターネット上の人権侵害が問題になっていますよね。

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