◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.96(特別編)
近年、SNSの拡散力を活用した魅力発信が各所で行われていると聞きます。このたび、ラジオパーソナリティーの私・羽川英樹も、岡山県備前県民局によるモニターツアーに案内役として参加する機会を得ました。岡山の観光列車を利用するとあって、鉄アナとしても期待が高まる内容でした。
ツアーが実施されたのは11月30日(水)。参加は無料で、SNSで各自が魅力発信することのみが条件のもと、抽選で当たった20人が参加しました。案内役のパートナーに、“なにわのカリスマ添乗員”日本旅行の平田進也さんを得て、いざ、出発進行!
岡山駅を午前9時41分発の観光列車「ラ・マル・ド・ボァ」に乗車。「木製の旅行鞄(かばん)」の意味をもつ2両編成の列車は、白い車体に黒いラインが入るおしゃれなデザイン。車内はグリーン車仕様の2人掛けシートと、1人用窓向きカウンター席があり、木製のフローリングはピカピカで、ショップ・図書コーナーやサイクルスペースも完備されています。この車両は、かつて瀬戸大橋線で初期の快速マリンライナーなどとして走っていた213系をリニューアルしたもの。途中、東岡山、長船、伊部に停車して、この列車の終点・日生(ひなせ)までは快適な1時間10分の旅でした。
この時期、カキ(牡蠣)がおいしい日生では、海の真ん前にある「ヴィラ・ステラ」のガーデンで、焼きガキ・カキフライ・かき鍋・グラタン・アヒージョ・カキめしなど、カキ料理のオンパレードを堪能します。ここはレストランのほかにもプライベートコテージや貸し切り温泉などもあるリゾート施設なんです。
食後はバスで備前・日生大橋を渡って、日生諸島へ向かいます。鹿久居島にある「川辺農園」でみかん狩りです。斜面で太陽の光をたっぷり浴びたみかんは、これからが最も食べ頃を迎えます。頂上には大きなブランコも置かれ、ベンチに座って海を眺めながらいただくみかんは最高です。(通常は食べ放題とおみやげ付きで1700円)
このあとバスで岡山方向に戻りながら、さらにいろんなところを見学します。まずは「特別史跡・旧閑谷(しずたに)学校」です。ここは今から350年前に岡山藩主の池田光政がつくった日本初の庶民のための公立学校。国宝・講堂は備前焼の瓦、漆塗りの床という堂々たる建物。この中で歴史の説明を受け、最後にみんなで孔子の論語の一部を唱和し、とてもすがすがしい気持ちになりました。