毒物・劇物といった農薬は大幅に減少し、今や普通物と呼ばれる毒性の低い農薬が80パーセント以上を占めています。また、作物に残留する農薬を規制する国の仕組みも2006年に大きく変わっています。
――毒性が低い農薬に変わってきており、国の法規制についても変化しているということですね。
【中川さん】その法規制が変わる転換期となったのは、2003年の「食品安全基本法」の成立でした。この時には、全国の生協で1,400万筆、コープこうべからも多くの組合員が参加し210万筆の署名を行ったと記憶しています。その後、2006年の「ネガティブリスト制度」から「ポジティブリスト制度」への大転換がありました。
――ネガティブとポジティブ、おもしろい言い方ですね。
【中川さん】原則、使用は自由ですが「残留してはいけないもの」をリスト化したものが「ネガティブリスト制度」です。2006年からは、原則すべてが禁止される中で、使用を認めるものだけをリスト化しており、これを「ポジティブリスト制度」と呼んでいます。
――使っても良いものだけが決まっていて、それに基準や量が決まっているというわけですね。
【中川さん】「量で考える」ということが大切です。人が一生の間で毎日とり続けても健康に影響しない量や、一日のうちにとっても健康に影響しない量がそれぞれ定められている、という点です。人が食べるうえで、そして、生産者が育てていくうえで、必要かつ適正な量が使われるということが大切です。たしかに、イメージで不安や心配を持つ方がいるかと思いますが、この「量で考える」ことを知っておいていただくと、過度に心配したり不安に思うことはないかもしれません。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』内「コープスコープ はかるたいせつ」2022年11月15日放送回より
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