兵庫県の北播磨地域にある グループ企業2社が、兵庫県産の木材を扱い、木材の再利用を視野に入れた「サイクル」を生み出すことに力を入れている。
その取り組みについて、『株式会社 宮下木材』『株式会社ミヤシタ』の浮村晋也さんに詳しく話を聞いた。
『株式会社 宮下木材』は自社で丸太を角材や板材に加工・乾燥し、建築会社や昨今人気のDIYの材料として市場へ流通させる会社だ。
その傍ら、販売した木材が端材として余った場合、引き取り粉体化しチップにしてふたたび流通させている。“資材の再利用”というサイクルを自社構築することで「もったいない」の解消を目指しているのだ。
「リサイクルすることで木材を循環させることも、僕たちの仕事のひとつです。間伐、種伐で木を切る人たちの大切な思いをお客様に伝えていく必要性を常に念頭において仕事をしています」(浮村さん)
もうひとつの『株式会社ミヤシタ』は兵庫県産木材を使った家づくりを行う。1991年の開業当初、木材の接着剤など化学物質によるシックハウスや、大規模森林伐採で引き起こされる地球温暖化などが表面化し、世論は“木を使わない”方向に傾倒した時期があった。同社にとって厳しい時代ではあったが「木の家工務店」として木の魅力を発信し続けてきたそう。
「兵庫産の木材をどのように住宅資材として提供しているのか、実際に木の家に暮らしている人の声をお伺いするなどして弊社のスタンスやパフォーマンスの発信を続けています」(浮村さん)