「県産木材で人々の暮らしを守るために」 林業や木材利用の課題・問題を多角的に研究し技術開発に取り組む | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「県産木材で人々の暮らしを守るために」 林業や木材利用の課題・問題を多角的に研究し技術開発に取り組む

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 兵庫県が運営する『兵庫県立農林水産技術総合センター 森林林業技術センター』では、県の森林林業や木材利用の技術開発をおこなう。

 ここでは、暮らしの中でどのように木材が有効活用されるのか、これからの森林の将来を想定しながらさまざまな研究が日々進められているという。

森林林業技術センターの全景

 研究内容について、センター所長・谷口俊明さんと林業専門技術員の小長井信宏さんに話を聞いた。

「第37回ひょうご木材フェア“木材利用促進キャンペーンin元町」での兵庫県立農林水産技術総合センター 森林林業技術センターの出店ブース

 同センターでは、住宅で使用する杉やヒノキの苗木研究をしている。センターで植えられている苗木用の種は施設内の緑化センター(朝来市)で生産されたものであり、育成スピードがはやく、アレルギー反応を引き起こす原因となる「花粉」が少ない品種を選んでいるそう。

花粉の少ない(従来の1未満)小花粉スギ採種園
苗木用種子の発芽率試験

 鹿の食害から守る技術も研究する。山林に苗木を植えると鹿が苗木を食べてしまうのを防ぐためだ。また、集中豪雨で山に植えている木の根がどのような仕組みで土砂の崩壊を防いでいるのかなど、災害に強い森づくりの取り組みも進めている。

壊れにくいシカ防護柵の研究と研修会の開催

「地域に暮らす人々を守ることができる木材を届けるために、私たちは木材の根本的なことから研究しています」(谷口さん)

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