ローストチキンが生焼け? 骨のまわりの“赤い色”の正体は何? 「十分に加熱すれば食べても大丈夫」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ローストチキンが生焼け? 骨のまわりの“赤い色”の正体は何? 「十分に加熱すれば食べても大丈夫」

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 クリスマスにごちそうを準備するご家庭も多いと思います。中には、ローストチキンが毎年の定番という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのローストチキンを切った時に、 骨の周りが赤いため、生焼けなのか、はたまた血なのかと不安に思われることがあるようです。日々、さまざまな商品の相談を受けているコープこうべ商品検査センターの羽田野達也さんに、赤い部分の正体について聞きました。

写真提供:コープこうべ商品検査センター

――ローストチキンを切ったとき、骨の周りの肉が赤くなっていて、骨も赤いことがあります。これは生焼けなのでしょうか。

【羽田野さん】赤いお肉を見ると生焼けだと思う方もいますが、実は生焼けではなく、別の理由があります。鶏もも肉を加熱すると、骨の表面の穴から骨髄液がしみ出して、肉の内部に溜まります。この骨髄液が赤色で、酸素に触れると褐色になりますが、肉の内部に溜まって酸素に触れない場合、赤い色素がそのまま残ります。赤い部分の正体は「骨髄液」なのです。

――骨の中にあった赤色の液体が酸素に触れず表面に出てきていたから赤く見えていたのですね。食べても問題ないのでしょうか。

【羽田野さん】十分に加熱すれば食べても問題ありませんので安心してください。肉つながりでもう一つ事例を紹介します。「買ったばかりの牛肉が赤黒い」という内容です。

写真提供:コープこうべ商品検査センター

――チキンの次は牛肉についてですね。たしかに色が赤黒い牛肉を見かけることがあります。牛肉はきれいな赤色をしているイメージがありますが、これは何が起きているのでしょうか。

【羽田野さん】牛肉には「ミオグロビン」という色素タンパク質が含まれています。この成分自体が赤黒い色をしているため、お肉も赤黒く見えます。また、ミオグロビンには鉄分が含まれており、空気に触れて酸化することで発色作用が起こり、その結果、きれいな赤色になります。

――きれいな赤色が酸化して赤黒くなるのではなく、赤黒い状態から酸化してきれいな赤色になっていたんですね。逆だと思っていました。

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