神戸の老舗弁当メーカー・ 株式会社淡路屋(本社・神戸市東灘区)は、創業120年を記念した祝い駅弁『めでっ鯛飯(たいめし)』を数量限定で発売している。
淡路屋は、明治初期から大阪・曽根崎新地で「淡宇」という屋号の料亭を営んでいた。その後、1903(明治36)年1月、新たなビジネスとして大阪駅を拠点に列車内での弁当販売を開始した。これが、駅弁屋「淡路屋」の創業となる。それから120年を迎えた今年(2023年)、祝い鯛に着想を得た”おめでたい駅弁”として 『めでっ鯛飯』が生まれた。
容器は、ずんぐりとした鯛の形状が愛らしい陶器製。掛紙には創業120年を祝う鯛を描いた。中身は、醤油飯の上に、鯛のほぐし身を敷き詰め、鯛塩焼きや海老、ひじきなどを盛り付けた。
販売価格は、120年にかけて1個1200円(税込)。
2023年1月5日から、淡路屋各店(新神戸店・神戸駅店・西明石店・鶴橋店・神戸阪急店・神戸大丸店・垂水駅店・西神中央店・芦屋大丸店・宝塚阪急店・西宮阪急店・川西阪急店・千里阪急店・阪神梅田店・大阪高島屋店・高槻阪急店)で販売。 ※店頭での取り置き予約はしていない
■明治・大正・昭和・平成・令和~いつの世も旅客とともに
「淡路屋」の駅弁屋としての出発点は、阪鶴鉄道(現在のJR福知山線など)に承認されて始めた大阪~福知山間の弁当車内販売。有馬温泉の玄関口として賑わっていた生瀬駅(なまぜ・兵庫県西宮市)などでも駅弁を販売するようになった。全国の鉄道網は明治末期から大正初期にかけて、急速に整備され、駅弁は鉄道の旅には欠かせない存在となり、人々の間に普及していった。