「第41回全国中学生人権作文コンテスト兵庫県大会」で、最優秀賞5人のほか兵庫県教育委員会賞など各賞が選出されました。コンテストには、兵庫県内の297校から8万4767編の応募がありました。
今回は、自身のルーツに起因するさまざまな経験と思いをつづった作品『当たり前ではない』でラジオ関西賞を受けた、小野市立河合中学校に通う9年生(※1)の佐々木カーンマックスロハンさんにインタビューしました。佐々木さんは、父がパキスタン、母がブラジルとイタリアと日本にルーツを持っています。(※1 小中一貫校で、小・中学校併せての学年が正式)
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――この作文を書こうと思ったきっかけを教えてください。
【佐々木さん】 以前、ある空港で厳しい荷物チェックを受けました。理由は、父親がパキスタン出身だからということでした。テロを起こしたのはアラブ人だったのに、近隣の国というだけで、他の人は簡単なボディチェックで済んでいたところ、父だけあらゆるチェックを受けさせられ、靴まで脱がされている姿を見て悔しさと怒りを感じました。
宗教や言語でひとくくりにされてしまうことに違和感を覚え、その経験が大きかったので、先生からもアドバイスをもらって書きました。
――日本についてご家族で話したことはありますか?
【佐々木さん】 日本はとても安全な国で、交通面や教育面も素晴らしいと思いますが、外国人に対して平等ではないと感じることがあるという話をしました。
――作文には、将来パキスタンで農業をしたいと書かれていましたね。