おむつやミルク、備蓄してる? 子育て家庭の「防災対策」 災害時の授乳、避難所生活の過ごし方は 赤ちゃんを守る基本の五つ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

おむつやミルク、備蓄してる? 子育て家庭の「防災対策」 災害時の授乳、避難所生活の過ごし方は 赤ちゃんを守る基本の五つ

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 何よりも、衛生管理がもっとも重要となります。菌が繁殖するため、飲み残しは必ず捨てましょう。液体ミルクは15~25℃の常温保存(工業規格では35℃まで)、手洗い・哺乳瓶などの消毒を徹底します。粉ミルクは細菌を死滅させるためにも、70℃以上のお湯で調乳後、人肌に冷ますことが必要です。

 災害時の粉ミルク授乳で必要なものとしては、粉ミルク、飲料水(軟水)、カセットコンロ、ガスボンベ、湯沸かし用のやかん、紙コップ、計量カップ、ミルクを混ぜる用の割りばし、ペーパータオル、洗剤などが挙げられます。普段の授乳回数や量にあわせて、準備が必要です。哺乳瓶を使うときにはたくさんの水と煮沸用の鍋が必要となるため、代わりに紙コップを使うことで、洗浄用の水を節約することができます。給水車の水を使うときは、当日中に使いましょう。

 液体ミルクの場合は、調乳不要で常温での使用が可能です。賞味期限や使用方法を確認し、濃度が均一になるようによく振ります。清潔な容器や使い捨て紙コップに移し替えて、開封後はすぐに使用し、飲み残しは全て処分しましょう。繰り返し使うタイプの液体ミルク用アタッチメントなどは、毎回洗浄や消毒が必要なため、災害時の使用には適していません。

 消毒した哺乳瓶が無いときは、コップなどで飲ませる方法もあります。縦抱っこをし、小さめのコップを赤ちゃんの下唇にそっとあて、コップのフチが上唇に触れるようにして、ミルクをなめさせるようにします。乳児用ミルクを口の中に流し込まないよう、注意します。普段から試しておくと良いでしょう。

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 災害時はお母さんも気持ちが不安定になりがちですが、できるだけお乳を含ませることで、お母さんも赤ちゃんも、気持ちが落ち着きます。欲しがるたびに吸わせたり、回数を多く吸わせることで、母乳が増えることもよくあります。感染予防のためにも、少しでも多く母乳を与え続けることはとても大切です。災害時こそ、スキンシップが大切です。赤ちゃんをなでたり、抱きしめたり、抱っこやおんぶなど、できるだけスキンシップを増やしましょう。そうすれば、お互いの気持ちが落ち着いてくるかもしれません。

 いつ起こるかわからない災害のために、日頃から準備しておくことが大切です。赤ちゃんがいたり子どもの人数が多い家庭は、必要な備蓄品も多くなり大変ですが、「備えあれば憂いなし」を実行し、大切な家族を守りましょう。

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災害時の授乳-乳児用ミルク・混合栄養編-【東京都助産師会】【防災】

(取材・文=ししまる555)

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