■弘法大師の「名代」のお披露目も
金剛峯寺ではこれに先立つ7日、弘法大師の名代として、重要な法会や儀式の導師を務める「法印」に就任した添田隆昭大僧正(75)を披露する「法印転衣(てんね)式」が営まれた。
正式には「寺務検校執行法印(じむけんぎょうしぎょうほういん)」と呼ばれ、今後1年間、高野山の重要な法要で導師を務める。添田法印は第524世となる。
添田法印は1947(昭和22)年、高野町生まれ。高野山別格本山・蓮華定院(高野山内)の住職。京都大学文学部を卒業後、高野山大学大学院博士課程を修了。2013年から8年間、高野山真言宗の宗務総長を務め、2015年の開創1200年記念大法会などに携わった。
新型コロナウイルス感染防止のため、昨年(2022年)までは人数を制限していたが、今年は撤廃し、高野山内外の住職ら約600人が出席した。
大広間に入場した添田法印は、高野山の僧侶で最高位を表す緋色(ひいろ)の僧衣を受け取り、いったん退席後に着替えて再入場し、次期法印の住職が箸で米と昆布を渡す「松三宝(まつさんぼう)の儀」が執り行われた。