次はユニークな駅名の「モレラ岐阜」。モレラ岐阜は紡績工場跡にできた巨大な商業施設で、イオンも顔負けの約240のテナントが入ります。週末は多くの利用客でにぎわいますが、ワンマン車両ゆえ降車時の運賃処理でしばし遅延することもあるんです。
「本巣」は樽見鉄道の本社や車両基地もある拠点駅。2006(平成18)年までは住友大阪セメント岐阜工場への専用線も敷かれており、その貨物輸送の売り上げが全体の4割を占めていました。いまはその広い構内の線路を使って行うグループを対象にした運転体験会も人気イベントとなっています。
織部流茶道の創始者・古田織部のふるさと「織部」を過ぎると、そこから先は景色が一変して何度もトンネルを抜け山間部に入っていきます。また清流・根尾川をここからは何度も左右に交錯していきます。
次の「谷汲口」はぜひとも途中下車したい駅。春にはホームに覆いかぶさる桜が見事で、かつてこの路線でも活躍した昭和の名車・オアフ502が、ボロボロになりながらも静態保存されています。
この駅から谷汲山華厳寺へはバスで10分。約1キロメートルに渡る長いお寺の参道にも桜が延々と覆いかぶさります。ここは798年に創建された天台宗の名刹で、西国33番霊場の満願霊場としても知られており、本堂には十一面観音が鎮座しています。
「神海(こうみ)」は国鉄時代の終着駅。ここから先は樽見鉄道になった後に延伸されました。この沿線は難読駅名の宝庫で「木知原(こちぼら)」、「鍋原(なべら)」や、「神海」の次の「日当」もなかなか読めません。これで「にっとう」ではなく、「ひなた」と読みます。鉄橋とトンネルに挟まれた閑静なホームに咲き誇る桜は、鉄道ファンの大人気の撮影スポットにもなっています。
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