実は私、大のカツ丼好きなんです。カラッと揚がったカツに、シャキッとしたネギの入ったとき卵、ほっかほかのご飯に甘辛いタレがしみて、それらを一緒にかき込むように食べる……。もう、最高やね!
そんなおいしいカツ丼を求めて食べ歩き、ついにたどり着いたのが、大阪・淀屋橋にある「てっぱん割烹 むら雲」というお店でした。のれんをくぐり、「とにかく“ごっつい”カツ丼があるからと聞いたんで! お願いします!」と開口一番に注文。
すると、オーナーの村雲剛史さんからは「うちのカツ丼は一杯2万円いたしますけど、よろしいですか?」という返答が。「ひょえぇ〜!」と仰天したもののあとには引けませんので、少しビビりながらもオーダーしてみました。
するともう、お肉からして違うんです。カツ丼っていったらだいたい豚肉のロースが一般的ですけど、出てきたのはなんと、200グラムを超える分厚い黒毛和牛のシャトーブリアン! まずはそれを鉄板で焼き、パン粉をつけて揚げるのですがサッとだけ。シャトーブリアンのおいしさを最大限に引き出すために、ほんのりレア状態で仕上げるんです。
土鍋からよそったツヤツヤのご飯を、金ピカの桶に。カツをのせた周りに、ウニ、イクラ、キャビアを、のせるというよりも敷き詰めるかのごとく惜しげもなく入れていきます。もう、この時点ですごい!
さらに私の目の前で、シャカシャカとスライスしたトリュフをのせていくんです。どんどんスライス、どんどんスライス……。もう下のカツなんか見えんようになるくらいに山盛りかけていきます。
そこにさらに、金箔、金箔、金箔! カツ丼の湯気で金箔が踊る様子は、太閤秀吉もびっくりです! 見ているだけでもすごい、一杯2万円のカツ丼が完成です。
さて、「いただきます!」ですが、一杯2万円やからって上品に食べることなんてしません。いつも通りに、口いっぱいにかきこみ食べたのですが……。
「もう、うまいに決まってるやん!」