【兵庫・香美町】夏の風物詩『活イカ』の季節、到来! 香住が誇る自然の恵み 冬には松葉ガニも | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【兵庫・香美町】夏の風物詩『活イカ』の季節、到来! 香住が誇る自然の恵み 冬には松葉ガニも

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 兵庫県北部、日本海側に面した香美町の夏グルメといえば「シロイカの活け造り」。劇作家・演出家 平田オリザさんは自身のラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)で実際に香住を訪れ、地元漁師や活イカ料理を提供するレストランオーナーに食材の特長や香住の魅力を取材した。

 今回取材に訪れたのは、JR香住駅から徒歩5分の場所に位置する「KAN-ICHI」。眼前に日本海を望みながら、新鮮な香住の食材をふんだんに使った創作料理を楽しめるレストランだ。お土産ショップも併設し、季節によって『スルメイカづくり』なども体験できる、いわば地元グルメのテーマパークだ。

 仲買人や農家が運営しており、自家栽培の米や野菜、朝競り落とされたばかりの新鮮な魚や但馬牛が味わえるとあって、観光客だけでなく宿泊を必要としない地元民にも人気が高い。オーナーの松下弘行さんは「とにかく新鮮なものを提供したい。少しでも鮮度の良いものを、という思いで提供しています」と語る。

「KAN-ICHI」の料理
「KAN-ICHI」オーナーの松下弘行さん(写真右)、番組パーソナリティの平田オリザ(同左奥)、田名部真理(同左手前)

 これからのシーズン、香住ではシロイカの活き造り「活イカ」が旬を迎える。元来、イカは非常にデリケートな生き物で、生きたまま水揚げするのは難しいとされてきたが、地元漁師らの努力により実現。今では香住の“夏の風物詩”となった。

 代々、香住で漁を営む山田直弘さんによると「イカ釣り専用船の生簀(いけす)では、シロイカが生息する水深20~30メートルの水温・酸素濃度を再現しています。少しでも環境が変わるとストレスで死んでしまうんです」といい、この環境を実現するのに5~6年もの年月がかかったという。

漁師の山田直弘さん

 厨房に運ばれてきたシロイカは内臓がすけてみえるほどの透明感にあふれ、表面にうかぶ赤い斑点も活発に動いている。これをものの1分程度でさばき、生きたまま提供。提供されてもなお、8本の足はいまだ水中を泳ぐかのような動きを見せている。

 番組パーソナリティの平田さんはその鮮やかな仕事に感嘆しつつ、まだピクピクと動くシロイカの足を口に入れ、「わあ、歯ごたえが違う!」と驚きの表情。コリコリとした食感と甘みが活イカの特長だ。

「シロイカの活き造り」
番組パーソナリティの平田オリザ

 香住では、春はアジにサワラ、スルメイカ、夏はイカのほかに岩ガキ、秋になると香住ガニ、キス、そして冬には松葉ガニと、四季を通じて豊かな海の恵みが堪能できる。カニに関しては漁獲量を調整するなど、海洋資源管理も熱心に行っている。

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