大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日 184日間)にパビリオンを出展する一般社団法人・日本ガス協会(東京都港区)は22日、「ガスパビリオン おばけワンダーランド」の起工式を、会場となる人工島・夢洲(ゆめしま・大阪市此花区)で行った。
パビリオンの延床面積は約1600平方メートル。2023年11月に着工し、2024年10月末に完成予定。
日本ガス協会は、大阪ガスや東京ガスなど、国内の都市ガス事業者200団体が加盟する。本荘武宏会長(大阪ガス会長)は、自身が高校1年だった1970(昭和45)年・大阪万博でのガスパビリオンで地球の未来を見た感動が忘れられないと話す。
それは電力、冷房用冷水、温水などすべてのエネルギーをガスでまかなうトータル・ガス・エネルギー・システムだった。
そのうえで、「大阪・関西万博でも、未来を担う子どもたちに感動と希望を味わってもらえるパビリオンにしたい」と抱負を語った。
■子どもたちに伝える“カーボンニュートラル”
日本では、CO2(二酸化炭素)やメタン、フロンガスをなどを含めた温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡(相殺)させ、その排出量を実質ゼロに抑える「カーボンニュートラル(炭素中立・脱炭素)」の実現を2050年に設定、これに向けた取り組みを進めることを宣言している。
こうした中、現在は石油や石炭、天然ガスといった化石燃料を使用している都市ガスについて、確実にCO2排出を削減することが不可欠となっている。
パビリオンの外側は、大阪ガスが開発した高性能、高耐久の光学フィルム『SPACECOOL(スペースクール)』という鏡状の膜を使用する。膜には周囲の風景が映り込み、見る位置や時間帯によって表情が変わる。三角形の屋根が高くそびえ、夜間はライトアップで青白色に怪しく照らし、「カーボンニュートラルな火」を表現、ガスの炎にも見え、“おばけ”感も引き立たせる。