ーーーひきこもっていたときの自分に声をかけるとしたら、どのような言葉を伝えますか?
【トシさん】 そのときの自分だったら長々と話してもなにも聞かないと思うので、「難しく考えなくてもいいよ」というひと言だけ伝えたいですね。
【ヨネさん】 当時、学校に行かねば、仕事にいかなければなど、「こうあるべき」と思っている枠から自分が外れていることにすごく苦しんでいたので、「それでも全然いいんじゃないの」と接してくれる人がいたらいい……よかったのかなと思います。
【サトウさん】 当時の自分は、誰の意見も聞きたくない。そのくせ、自分のことを責めているから、自分自身すら敵の状態。独りでずっと傷付いていたので、「もっと味方はいるよ」「そんなに敵ばっかりじゃないよ」と伝えたいですね。
ひきこもり当事者と接する機会のある人に向けて、「当事者の思う“幸せ”を考えてほしい」と話す、経験者。「苦痛なく話せる人がいること」が、孤独・孤立を感じさせない方法なのだと語りました。
※座談会の視聴には、神戸ひきこもり支援室2024年度市民向けオンライン講演会への申し込みが必要です。講演会では座談会のほか、船越明子さん(神戸市看護大学教授・精神看護学)によるひきこもりを正しく理解のための解説や、支援室スタッフによる神戸市の取り組み紹介も見ることができます。
◆神戸ひきこもり支援室 2024度市民向け講演会◆
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