震災を知らない世代には太平洋戦争と同じくらい、遠い出来事に感じる。自分の地元で起きたことなのに…東日本大震災の印象が大きいのは、規模だけではなく、映像を通してリアルに目にしたかどうかによるものかも知れない。
しかし、そんな考えを一気に変えたのが昨年の元日に起きた能登半島地震だ。
元日の災害、それだけでショックだった。古い建物が多く、家屋が地震で崩れたり土砂に飲み込まれる映像をたくさん見た。
ショッキングだったが、 「凍えるような寒さの中、多くの方が亡くなり、こんなに悲しい1年の始まりだったんだ。思えば阪神・淡路大震災も年始だった」と初めて認識した。
少し意識するだけで、さまざまな記憶がよみがえる。中学1年の時に起きた大阪北部地震(2018年6月)。カタカタと揺れ始め、地面からドンと突き上げられて、左右に揺れた。
最初は何が起きたのかわからず、学校の教室で一緒にいた友達が涙ぐんでいた。とてもこわかった。しばらくは飛行機や電車の音を聞くだけで地震が来たと思って身構えてしまった。