瀬戸内海に春を告げる、イカナゴのシンコ(稚魚)漁について、大阪湾では昨年(2024年)に続いて自主的に休漁、播磨灘(兵庫県南西部)では3月6日に行う試験操業の結果をみて漁を解禁するかどうかを判断する。
兵庫県水産技術センター(兵庫県明石市)によると、シンコの産卵量は非常に低水準だった昨年をさらに下回り、稚魚の分布量も昨年を下回っている。このため今年も、播磨灘、大阪湾、紀伊水道の3つの海域ともほぼ漁獲が見込めないという。
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不漁予測は2017年以降、9年連続。播磨灘では昨年3月11日にシンコ漁が解禁されたが、1日で終漁となった。
兵庫県によると、シンコの漁獲量は2016年までは1万トンを超えていた。しかし、2017年に前年比1割以下の1001トンに急減した。以降、2020年は過去最少の142トン、2021年は1467トン、2022年は少し持ち直して1665トン、2023年は1209トン、2024年は25トンにとどまっている。