同じくアルゼンチン生まれの レアンドロ・エルリッヒ氏の作品は、 円柱状の空間に多様な植物が生い茂り、上から見るとホー ルケーキを十字に切ったような形になっている。切り目の通路を進むと、側面に配置された鏡が自分自身や空、森を映し込み、無限に広がるような錯覚を体験できる。国際的な評価も高く、金沢21世紀美術館に展示されているプールの水の下に人がいるという独創的な作品「スイミング・プール」は特に有名。


イタリア出身の植物学者、ステファノ・マンクーゾ氏が率いるチームの作品は、 樹液が幹を流れる音を科学的な音波データから変換した、音と光による作品。木が酸素と二酸化炭素を調整する気孔の働きを模倣しており、植物の視点から世界を見るユニークな体験で、「植物として生きるとはどういうことか」を直感的に感じることができる作品に仕上げた。


フランス出身の作家ピエール・ユイグ氏は、サンティアゴを拠点に活動。作品は、普通の彫刻のように見えながら、人肌のような温かみをもつ特殊な素材で作られ、苔をまとわせて作品自体も森と共存するイメージを持たせた。


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アサヒグループジャパンは80年以上にわたり、自然の恵みを次世代に引き継ぎ、環境保全に取り組むとして 「アサヒの森」(広島県庄原市・三次市)を運営しており、今回の企画に協賛する。

