国宝・姫路城が鎮座する、兵庫県・姫路駅前。その地下にレトロな空間が誕生したのを知っていますか? その名も「ひめチカ提灯街」。1000個もの提灯(ちょうちん)がひしめき合い、独特の雰囲気が漂っているといいます。

そもそも市内唯一の地下街であり、永きにわたり市民に愛されている「姫路グランフェスタ」の一部が改装されたそうですが、あえてリニューアルに踏み切ったのはなぜなのでしょうか? 株式会社フェスタの営業部企画管理課・井上和貴さんに話を聞きました。
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改装のきっかけとなったのは、「姫路のれん街」(姫路市駅前町・フェスタビル1階)の存在。城下町・姫路のイメージを損なわぬ、ノスタルジックな“古き良き日本”の風情がある駅前の名物スポットです。ここにヒントを得たと井上さんは話します。
「レトロな空気感を体験できるためか、国内外問わず観光客に注目されている場所なんです。だったら地下もこのイメージに合わせたものにすれば、相乗効果が得られより街が盛り上がるのでは……と改装が決まりました」(井上さん)
地上が「のれん」なら、地下はどうするか。考えた末、「提灯」をあしらうことに。

「やはり、姫路は『城下町』の印象が大きい。のれんと同じくらいレトロなアイテムは何かと思案した際、お城が生きていた時代にも活躍していた昔ながらの照明である“提灯”が思い浮かびました。これなら城下町のイメージとマッチするなと」(井上さん)
また、最近では様々なところで装飾の一部として採用されていることに気づき、“提灯の流行”を感じたことも理由のひとつだと述べました。
