【辛いものが食べたい時】
辛いものが食べたいなと感じるのは、主にストレスが原因なのだとか。
「辛いものを食べることで『快楽ホルモン』が分泌され、ストレスを紛らわせることができます。摂取による刺激が心配な方は『幸せホルモン』を分泌するタンパク質を食べると良いかもしれません」(野口さん)

【酸っぱいものが食べたい時】
クエン酸が不足すると、疲労物質である乳酸がたまりやすくなるのだとか。
「酸っぱいものが欲しくなる時は体が疲れているサイン。この場合は、ずばり『酸っぱい食べ物』を摂りましょう。梅干しや柑橘類が手軽かと思います。ビタミンを補うために、豚肉やアーモンドを食べるのも良いでしょう」(野口さん)

しかしながら、「欲している食品に必要な栄養素が含まれているとしても、『食べるべきではない』という場合もある」と野口さんは注意を促します。
「例えば、飲酒後のシメとしてラーメンが食べたくなる……というのはよく聞く話です。これは飲酒によって脳へのブドウ糖の供給が不足し、これを補うために脳が炭水化物の摂取を要求するためです。シメに炭水化物を摂取するのは理にかなっているのですが、だからといってラーメンを食べるのはエネルギーの摂取過多。メタボにも繋がってしまうためおすすめはできません」(野口さん)

では、空腹を満たしつつ健康的な飲酒をするためには何を食べれば良いのでしょうか。
「豚肉料理や枝豆などです。アルコール分解を助けてくれるビタミンB群を多く含むため、おすすめですよ」(野口さん)
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たまには「本能のままに食べる」のも良いかもしれません。ですが、年齢とともに気になってくる健康のためには、「栄養素の事も考えて食べる」ことが必要になってきそうです。
(取材・文=宮田智也)