鮮やかな色が特徴的な野菜「パプリカ」は、サラダやグリル料理に彩りを添える存在です。とはいえ、日本では一般家庭の日常の食卓に登場する頻度は低いイメージ。
ですが、ヨーロッパのハンガリーでは「主役」といってもいいほどポピュラーな食材なのだとか。そこで、同国におけるパプリカの地位や食べ方などを調べてみました。

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ハンガリーの食品や雑貨を輸入販売する「コツカマチカ」によると、そもそもハンガリーはパプリカの一大産地という歴史を持つのだそう。
「香辛料のひとつ『パプリカパウダー』も、ハンガリーで発明されたと言われています。昔は胡椒が大変高価だったため、かわりに粉末状にしたパプリカを国内で使用するようになったのが始まりと伝えられています」(コツカマチカ)

現代のように冷蔵技術が発展していなかった時代は、食料を保存するために胡椒が重宝されていました。しかし当時の庶民には到底手の届かないシロモノであったため、代用品として使われていたのがパプリカパウダーだったのです。
パプリカ大国であるハンガリーでは、さまざまな品種を見ることができます。辛いものや甘いもの、丸いものや細長いもの、リンゴのように大きいものからプチトマトのように小さいものがあり、食べ方も他の国と比べるとバラエティに富んでいるそうです。
「パプリカはハンガリー料理には欠かせない食材です。生のままはもちろん、煮込んだり肉詰めにしたり多彩な食べ方をします。特にパウダーは、日本の味噌や醤油と同じくらい欠かせないアイテム。スープやシチュー、煮込み料理など何にでも使います。レストランや食堂のテーブルの上には、塩・胡椒に加えパプリカパウダーが置かれていることもしばしば」(コツカマチカ)
さて、同国では日常的に食べられているパプリカは大きく4つに分類できるといいます。





