赤身でグラム二千円超え「神戸ビーフ」 実は“神戸牛”なる品種は存在せず 超高級牛肉たる理由とは? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

赤身でグラム二千円超え「神戸ビーフ」 実は“神戸牛”なる品種は存在せず 超高級牛肉たる理由とは?

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 高価な牛肉と聞いて思い浮かぶブランド牛といえば松阪牛・近江牛・飛騨牛など様々ですが、兵庫県出身の筆者が真っ先に思い浮かべるのは「神戸ビーフ」。

 これまで神戸牛という品種が存在するのだと思い込んでいましたが、実は大きな間違いでした。正しい知識を得るため、詳しい話を神戸肉流通推進協議会に聞きました。

美しすぎる高級肉「神戸ビーフ」のアレコレを調べてみた

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 売り場を見ると神戸牛について「こうべぎゅう」「こうべうし」など様々な言われ方をされていますが、協議会は「神戸ビーフ」という呼び方を勧めています。これは、筆者のように「神戸牛という牛がいる」といった勘違いをしている人々への啓蒙の一環なのだとか。

 さて、松阪牛や近江牛などは生体の時から同じ呼称ですが、「神戸牛」という牛は一切存在しないと同協議会。「神戸ビーフ」とは“牛肉の総称”であると説明します。どういうことでしょうか。

「兵庫県産の黒毛和牛である『但馬牛(たじまうし)』の中でも、一定の品質基準を満たす選りすぐりだけが『神戸ビーフ』の称号を得ることができます。皮や頭・内臓等を除いた『枝肉』の状態で、霜降り具合や肉質のきめ細かさやしまり具合など様々な項目において判断されます」(同協議会)

 ちなみに基準に満たなかった牛肉は「但馬牛(たじまぎゅう)」として流通します。令和5年度は但馬牛(たじまうし)として認定された7425頭のうち、6846頭が神戸ビーフの称号を獲得しています

 同協議会によると、神戸ビーフの認定基準は「日本一厳しい」のだとか。その所以は、そもそも但馬牛(たじまうし)の定義が大変厳しいことにあります。

「兵庫県内の但馬牛の血統のみの交配を続け、兵庫県内の指定生産者が繁殖・肥育をし、兵庫県内の指定食肉センターで処理することが但馬牛として認められる条件です。そのうえで生後28か月以上から60か月以下の雌牛、または去勢牛であることや、その中でも等級など各種検査を行うことでようやく合格牛は『但馬牛』として売買されることになります」(同協議会)

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