インターネットやスマートフォンを使った買い物や契約が日常化する中、全国的に消費者トラブルの相談が多く寄せられている。兵庫県でも同様で、同県立消費生活総合センター(神戸市中央区)によると、2025年4月から10月までの半年間に同センターに寄せられた苦情や相談は2万7千件超。このうち半数近くが60歳以上からの声で、高齢者を中心に被害が広がっているのが現状だ。
同センターによると、相談内容で特に目立つのが、ネット通販の「定期購入」トラブル。健康食品の広告を見て「トライアル」「お試し」と表示されていた商品を1回限りのつもりで注文するも、翌月以降も商品が届き、実は定期購入契約だったことが分かった、などというケースが後を絶たない。解約に応じない例も少なくないという。
また広告に「初回限定」「回数しばりなし」といった言葉が並んでいても、実際には定期購入となる場合がある。申込手続きの途中で表示される割引クーポンを利用したことで、定期購入に切り替わってしまったケースも。
こうしたトラブルを防ぐため、同センターでは「最終確認画面を必ず確認してほしい」と呼びかけている。ネット通販では、支払い総額、注文数量、解約や返品の条件を申し込みの最終画面に表示することが義務付けられている。注文を確定する前に、内容を丁寧に読み、不明点があれば購入を見送る冷静さが必要だ。
さらに、広告や最終確認画面はスクリーンショットを撮るなどして保存しておくべき。事業者とのやり取りの記録が残っていれば、その後の交渉や相談がスムーズになる。日頃から証拠を残す習慣をつけておこう。また広告には、「今だけ」「残りわずか」「この価格は〇分以内」といった、消費者の判断を急がせる表現が多用されているが、こうした煽り文句に惑わされず、一呼吸おいて本当に必要な契約かどうかを考えよう。重要なことが小さな字で書かれていることもある。買うにあたって、身近な人に相談したり、意見を聞いたりするのもおすすめだ。
被害に遭った、あるいは「おかしい」と感じた場合は、早めに消費生活センターに連絡を。局番なしの「188(いやや)」に電話すると、最寄りの消費生活センターなどにつながり、専門の消費生活相談員が助言やあっせんを行う。相談内容の秘密は守られるので、安心して利用できる。
消費者トラブルは、誰にとっても身近な問題。「自分はだいじょうぶ」と思い込まず、日頃から契約内容を確認する習慣と、困った時に相談できる窓口を知っておくことが肝要だ。
こうした消費者トラブルへの注意点を知ってもらおうと、25日(日)午後1時から、神戸市兵庫区のイオンモール神戸南で啓発イベント「谷五郎と聴く!ストップ!消費者トラブル」が開かれる。出演はラジオパーソナリティーの谷五郎さん、落語家の桂弥壱さんら。参加は無料。




