そこに、ネスタリゾート神戸の小野里尚樹・総支配人の姿があった。小野里氏はこの日、パネリストとしてカンファレンスに登壇。自らの経験と異なる“常識”を、わかりやすく伝えた。

長時間にわたるカンファレンスを終え、小野里氏はラジオ関西の取材に対し、「私が長く携わっているテーマパーク事業は、サーキュラーエコノミーとは真逆の考え方で動いていた」と振り返った。

その真相を聞くと、「たとえば、雨が降れば傘が売れるが、晴れると廃棄されてしまう。テーマパークには、ずっと楽しんでもらえるアクティビティはない、という傾向から“スクラップ・アンド・ビルド”の繰り返し。わかりやすく言うと、目の前の8割がゴミになっていく。要は変化すること。そうでないとお客さまは来てくださらないという常識があった」と明かした。
日本では使用済みの基礎コンクリートブロックは、破砕処理を行い、再生骨材として活用する「ダウンサイクル」が一般的。ただ、この工程の加工費用は莫大で、破砕や運搬時に発生するCO2排出、粉塵の発生、リサイクル効率の限界など、多くの課題が指摘されている。
このように改善不能とされた問題の解決のために、ルクセンブルク当局やネスタリゾート神戸とともに奔走したのが、空間デザインプロデュース大手・船場(本社・東京都港区)だ。
「ダウンサイクルが主流のコンクリートブロック。従来ならば価値が下がるものをどうリユースするかという挑戦だった」と話すのは、ルクセンブルクパビリオンの再利用計画支援を担当した船場のSocial Design Port ビジネスプロデューサー・渡邉麗(うらら)氏。

渡邉氏は、「我々の取り組みは、未来にやさしい空間を創り出す“空間創造事業”。しかし、その実現にはゴミを大量に排出していた側面があった。これからはエシカル(倫理的)な取り組みで、社会問題の解決を図らなければならない」と訴える。
そして、「エシカルは思いやり。地域社会や自然環境を鑑みると、廃棄方法まで考えることが重要。そのためには従来難しいと言われたルールを超えなければ」と前を向く。
■ネスタリゾート神戸
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