「銀の馬車道」の起点・飾磨港(現・姫路港)から、船でおよそ30分。瀬戸内海に浮かぶ家島諸島へ向かいました。
「姫路」と聞くと、姫路城を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、海の向こうには、島ならではの歴史や暮らし、豊かな自然が息づく“もうひとつの姫路”があります。

まず案内してもらったのは、家島本島。家島観光事業組合の理事である石床洋利さんとともに、真浦地区を歩きました。
島に降り立って感じたのは、細い路地と坂道の多さ。島内では、車よりも原付やバイクが身近な移動手段なのだそうです。観光客には電動レンタサイクルが人気で、のんびり島を巡る人も多いといいます。


「真浦港ふれあいプラザ」から少し歩くと、「どんがめっさん」と呼ばれるスポットがあります。“主人の帰りを待ち続け、石になった”という亀の伝説が残る場所です。玉垣に刻まれているのは、女性の名前。漁に出た夫の無事を願い、帰りを待つ妻たちの思いが込められているそうです。
現在も使われている井戸や真浦神社などを巡るうちに、観光地というよりも、島の暮らしのなかに息づく歴史に触れているような気持ちになりました。


家島神社では、境内へ続く177段の石段が目をひきます。鳥居越しに海を望む景色は、SNSでも人気だそう。近くの芝生公園からは瀬戸内海に浮かぶ島々を一望でき、波の音に耳を傾けながらゆったりとした時間を過ごすことができました。
続いて訪れたのは、有限会社アクアプランニングが運営する「家島B&G海洋センター」。長年にわたって水泳指導を続けてきたという代表取締役・岡田有希子さんは、「海の近くで暮らす子どもたちにとって、水泳はスポーツだけではなく命を守るためのもの」と話します。
指定管理者として施設運営を担う一方、カヌーやSUP体験にも力を入れているとのこと。取材当日にも透き通る海が広がり、「まずは、海を知ることからはじめてほしい」という言葉が印象的でした。







