本格的な夏を迎え、厳しい暑さを感じる日が増えてきました。天気予報では気温や熱中症への注意が呼びかけられる季節ですが、昔の人々は風や草花、生き物たちの小さな変化から夏の深まりを感じとっていました。
古くから伝わる暦「七十二候」は、およそ五日ごとに季節の移ろいを表したものです。7月は自然が力強く成長し、次の実りへ向かって姿を変えていく様子が、さまざまな言葉で表現されています。
播磨国総社射楯兵主神社(兵庫県姫路市)祭務部の尾崎祐彦さん(※﨑はたつさき)に、7月の七十二候について話を聞きました。

7月初めの「半夏生(はんげしょうず)」は、薬草「半夏(カラスビシャク)」が生えはじめるころを指します。

続く「温風至(あつかぜいたる)」は、暖かい南風が吹きはじめるころという意味です。二十四節気の「小暑」を迎え、本格的な夏の訪れを知らせるころでもあります。
尾崎さんは、「いまでは、天気予報で季節を知ることができますが、昔の人々は風や雲、生き物の様子を見ながら季節の変化を感じとっていました」と話します。
7月中旬には、「蓮始開(はすはじめてひらく)」を迎えます。泥の中から茎を伸ばし、美しい花を咲かせる蓮は、古くから清らかさや生命力の象徴とされてきました。早朝にゆっくり花を開き、昼ごろには閉じる姿は、夏ならではの風景のひとつです。
さらに、「鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)」では、春に生まれた鷹の子が親鳥から飛び方や狩りを学ぶころを表します。この言葉には、自然のなかで命が育ち、自ら生きる力を身につけていく姿が込められています。






