全国的には「忠臣蔵のふるさと」「塩のまち」として知られている兵庫県赤穂市。最近ではおしゃれな店も増え、若い女性の姿も多く見られるようになった。
赤穂御崎にある赤穂温泉は、食塩など多くのミネラルを含む中性の食塩泉で、神経痛、筋肉痛、高血圧症などにおすすめだ。この温泉が、別名「よみがえりの湯」と言われているのはご存じだろうか。
現在使われている源泉は、1971(昭和46)年から使われていた前の源泉が枯渇したことため、新たに掘削したもの。温泉が「よみがえる」、若さが「よみがえる」、忠臣蔵のロマンが「よみがえる」といったような意味を込めて、「よみがえりの湯」という愛称で呼ばれている。
赤穂御崎は「日本の夕陽百選」にも選ばれた景勝地。瀬戸内海の美しい景色を見ながら、ゆっくりと温泉を楽しめる。
赤穂温泉のすぐそばの「きらきら坂」には、オシャレなカフェ、雑貨屋などが並んでいる。映画のワンシーンのような海沿いの坂道で、買い物やランチなどの散策はゆったりと過ごせそうだ。
そして、冬の播州赤穂といえば、牡蠣。坂越の牡蠣は、「一年がき」と呼ばれ、5月に種付けをしてから最短で10月に出荷が始まる、全国でも珍しい牡蠣だ。
国の天然記念物に指定されている生島樹林などの山からのミネラルと、名水百選の一つ、千種川からの水が坂越湾に流れ込んでいる。この水には、牡蠣の成長に不可欠な良質の植物性プランクトンが豊富に含まれている。そして穏やかな潮の流れで、牡蠣がゆっくりとエサを食べられることなど、牡蠣の成長には好条件な環境といえる。大粒で加熱しても縮みにくく、ふっくらとし、甘みが強く、えぐみが少ない牡蠣になるそうだ。
牡蠣を食べたあとは、坂越のまち並み散策や、古民家カフェも人気のスポットだ。
「赤穂温泉」…赤穂観光協会(電話 0791-42-2602)
「牡蠣」…赤穂市漁業協同組合坂越支所(電話 0791-48-8045)