兵庫県は、姫路市の養鶏場で飼われている鶏に高病原性の鳥インフルエンザの陽性を確認し、17日午前、約15万5千羽の殺処分を始めた。県内で鳥インフルエンザが発生するのは、2020年11月下旬に淡路市で確認されて以来、約1年ぶり。今年(2021年)、養鶏場での確認は秋田、鹿児島に続いて3県目。

兵庫県によると、この養鶏場から16日夕方、「いつもより70羽ほど多くの鶏が死んでいる」と、姫路家畜保健衛生所に通報があり、簡易検査で陽性反応があったため、遺伝子検査を実施、17日に陽性が確定したという。
県によると、半径10キロ以内にある養鶏場、計26戸で飼われている約80万羽について、17日午前の時点では異常は確認されていないが、鶏を動かしたり、運び出したりすることを制限している。

斎藤元彦知事は、「鳥インフルエンザが発生したことは誠に残念だが、関係機関と連携し、まん延防止措置に万全を期す」と話し、「鶏の卵や肉を食べても、人に鳥インフルエンザウイルスが感染することはない」などと理解を呼び掛けている。
また農林水産省は17日、鳥インフルエンザ防疫対策本部の会合を開き、金子原二郎農相は、渡り鳥などからのウイルス感染の恐れを念頭に「池の近くにある施設に対しては特に注意するように改めて指示してほしい」と関係者に呼び掛けた。