新型コロナウイルスの影響で2年連続で中止されていた京都・祇園祭の山鉾巡行。2022年7月、3年ぶりに京の街に祇園囃子が戻った。
そして、江戸時代の文政時代を最後に巡行を休止していた「鷹山(たかやま)」が、24日の後祭・山鉾巡行で196年ぶりに復帰した。 鷹山は長刀鉾(なぎなたぼこ)などと同じく大型の「 曳(ひき) 山」で、 高さ18メートル、幅4.3メートル、長さ6.3メートル。重さは10トンを超える。
「祇園御霊会」をルーツに1150年あまり続く祇園祭。山鉾には多くの変遷があり、時には災害に見舞われ、巡行の行列から姿を消した山鉾もあった。そのひとつが「鷹山」。
1826(文政9)年、風水害の被害を受けて休み山となり、その後幕末の 1864 (元治元)年に起きた「禁門の変(蛤御門の変)」による大火により部材を焼失、永らくその姿を見ることがなかった。
鷹山は、応仁の乱以前から巡行に参加していた山鉾で、江戸時代後期には「くじ取らず」の山鉾として、後祭では最後尾の大船鉾(おおふねほこ)の前を巡行していたという。時はめぐり、2022年の山鉾巡行で往年の姿を現した「鷹山」。
京都文化博物館(京都市中京区)では総合展示「祇園祭~鷹山復興記念展~」が開かれ、祇園祭の山鉾に関する歴史や文化を紹介すると共に、復活を遂げる鷹山についての資料も公開している。8月7日(日)まで。