「スーツにリュック」「スーツにスニーカー」などなど……昨今、どんどんカジュアルになっていくビジネススタイル。時代とともにファッションは変化するものですが、腕時計ではどうでしょうか? 例えば、「スーツにダイバーズウォッチ」はアリなのでしょうか? 腕時計の使い分けを考える際に参考にしたい「5つのシーン」について、登録者数が6万人を超える「腕時計YouTuber」であるRYさんが、『やさしい腕時計』(ラジオ関西Podcast)で解説しました。
◆腕時計に限らず、スポーティーなものが好まれる昨今
2010年代後半から、腕時計業界では「ラグジュアリースポーツウォッチ」が流行しています。腕時計に限らず、世の中の工業製品にアクティブなシーンを想定したものが増えていて、自動車業界で、SUV車などのスポーツテイストなモデルが人気となっているのも同じことです。
実際に、「丸の内(東京都)」や「淀屋橋(大阪)」といったオフィス街では、アクティブさを前面に出した「スーツにリュック」や「スーツにスニーカー」と言ったカジュアルダウンしたビジネススタイルを多く見かけます。
腕元に目を向けると、「ダイバーズウォッチ」(防水性に優れた腕時計のこと。視認性に優れたインデックスや、目盛りのついた回転ベゼルが特徴)に代表されるような、大きく、ゴツゴツした腕時計=スポーツウォッチが好まれているようです。このスタイルについて、RYさんは「個人的には、ベストな選択とは言い難いが、アリ」とコメントしています。そう考える理由のひとつが、ある映画のワンシーンにあるようです。
◆「ダイバーズウォッチとタキシード」を「常識」に変えた「ジェームズ・ボンド」
「スーツとダイバーズウォッチ」が一般に初めて紹介されたのは、1962年公開の映画「007 ドクターノオ」だと言われています。
映画のオープニングで、ショーン・コネリー演じる主人公「ジェームズ・ボンド」が、ロレックスの「サブマリーナー」を巻き、水中からパーティ会場へ潜入。潜水着を脱ぎ捨て、サブマリーナーを着けたまま、タキシード姿で爆破作戦を遂行します。