幼少期から「人権」を身近に 兵庫・姫路市での取り組みから得るヒント 作文コンテストや一日人権擁護委員 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

幼少期から「人権」を身近に 兵庫・姫路市での取り組みから得るヒント 作文コンテストや一日人権擁護委員

LINEで送る

この記事の写真を見る(3枚)

 みなさんは「人権」と聞くと何を思い浮かべますか。インターネットの台頭による新たな問題の多発や、意識の高まりから、「人権」と言う言葉に触れることは多くなったものの、いざこうして聞かれると、普段考える機会が少ないことに気付くのではないでしょうか。

 人権とは、誰もが生まれながらにして持っている、人として幸せに生きていくための権利で、誰にとっても身近な問題です。

 そんな「人権」について、次世代を担う中学生が考えるきっかけとなる「全国中学生人権作文コンテスト」が、法務省と全国人権擁護委員連合会によって実施されています。家庭や学校での日常生活などの中で得た体験に基づく作文を書くことで、人権尊重の大切さや基本的人権についての理解を深め、豊かな人権感覚を身に付けてもらうことを目的としたコンテストです。

 1981(昭和56)年度から続いており、今年で41回目の開催となりました。歴史のあるコンテストのため、中学生の頃に作文を書いた経験がある人も多いのではないでしょうか。

 コンテストには、全国の中学生が任意で参加。人権に関して感じたことや伝えたいことを書いた作文を学校に提出し、学校、各地域・県の審査を経て、上位数作品が全国へ羽ばたきます。応募作品には、内閣総理大臣賞などの賞が設けられています。

 兵庫県の姫路市では、市内の中学生が積極的にコンテストに参加しています。今年は1万1,929の応募作品がありました。対象となっている姫路の中学生のうち、約8割の生徒が作文を書いているということになります。

 その積極性の背景にはどのような取り組みがあるのでしょうか。姫路市教育委員会学校教育部人権教育課・課長の畑本秀樹さんと、姫路人権擁護委員協議会・会長の石原正幸さんに聞きました。

☆☆☆☆☆

――兵庫県は、子どもの人権に関して力を入れています。中でも姫路市は作文に積極的に取り組んでいると聞きます。子ども自身が自ら人権について考えることができる背景には何があるのでしょうか

【畑本さん】 姫路市では、毎年8月に設定している「人権文化を進める市民運動推進月間」に合わせて、啓発活動を実施しています。その活動に活用するため、1学期に、姫路市内の小中学生から「人権標語」と「人権ポスター」を募集しているのですが、どちらもほぼ全ての児童・生徒が応募してくれています。小学生の頃から人権について考える機会を多く設けていることは大きいと思います。

姫路市教育委員会学校教育部人権教育課・課長の畑本秀樹さん(写真撮影にあたり、マスクを外しています)
姫路市教育委員会学校教育部人権教育課・課長の畑本秀樹さん(写真撮影にあたり、マスクを外しています)
LINEで送る

関連記事