6434人の尊い命が犠牲になった阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)から28年を迎えた。
被災地で例年開催される追悼行事は、新型コロナウイルスの影響で、2021~22年は中止や規模縮小に追い込まれたが、神戸・三宮「東遊園地」(神戸市中央区)で発生時刻の午前5時46分を迎える「1.・17のつどい」は、3年ぶりに従来の規模で開催される。
震災から30年近く経過した今、追悼行事は減少傾向にあり、被災者や遺族も高齢化している。
こうした中、今年(2023年)の「1・17のつどい」で会場に竹や紙の灯籠約1万本を並べて作る文字は「1995 むすぶ 1・17」。実行委員会の公募で64人(メール、はがきなど)から応募があった。
また、「1・17のつどい」に続いて開かれる神戸市主催の式典「追悼の集い」では、当時20歳の長女を亡くした上野政志さん(兵庫県佐用町在住・75歳)が遺族代表としてのことばを述べる。親より先に旅立った娘への思い、命の重みをどう語り継ぐべきかを語る。
「むすぶ」世界中が分断されたコロナ禍、もう一度人と人をむすび、震災を知らない世代へ語り継ぐ被災地の思いをかみしめる1日となる。
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犠牲者追悼のため、毎年12月に神戸市中心部で開かれる光の祭典「神戸ルミナリエ」は2022年も中止となった。約300メートルにわたるアーチ状のイルミネーションなどは神戸の年末を彩る風物詩。コロナ感染拡大第8波の影響が懸念される中、2020年以降、3年続けて中止となった。