中学生・高校生にとって大きな関心のひとつ「制服」。受験する際に学校の制服デザインを重視したり、生徒指導の目を盗んで制服を着崩してみたり、制服にまつわる思い出は誰しも持っているはず。
女子生徒の場合、学校や地域によってスカート丈のスタンダードが変わることがあり、旅先で見かけた地元学生のスカート丈に驚いたという経験はないでしょうか? 中でも兵庫県の神戸・芦屋は全国的に見ても“かなり長い”という説がまことしやかにささやかれています。その理由を全国の学生服を扱うメーカー「カンコー」こと『菅公学生服株式会社』(本社所在地:岡山市北区)に聞いてみました!
ひとつの理由として“お嬢様学校”の影響によるものと同社は推測しています。「神戸・芦屋は歴史ある私立のミッション校などが多く、ロング丈のワンピースタイプの制服を採用しているところがいくつかあります。伝統校の古くからの制服デザインは知名度・人気ともに高く、ある種の『憧れ』に発展し他校の着こなしにも影響を与えたことが“地域的スタンダード”となったのではないか……という説を聞いたことがあります」とのこと。
ほかにも、兵庫県の学校における、スカート丈に関するさまざまな説を教えてもらいました。
◾️ワンピース・ジャンパースカートタイプはデザイン的に短い丈が合わないので、スカート丈が自然と長くなる
◾️地域での傾向にあわせ、制服の販売店さんが採寸時にスカート丈を長めに測っている
◾️神戸には、スカート丈をはじめとし「はやりに流されない」文化がある
◾️兵庫県の北部は寒いから(他県でも、寒冷地ではスカートが長い例あり)
◾️神戸は昔から服飾で栄えているため、神戸の生地をより多く使用するために丈を長くしている
……など、信ぴょう性の高そうなものから噂話みたいな話まで、さまざまな説がラインナップ。
さらに、兵庫県ではワンピースタイプの制服が多いという情報も得たため真偽を確かめてみました。
「ワンピースを採用している学校が特別多いわけではありませんが、兵庫県はそういう認識を持たれがちなのかもしれませんね。どちらかというと、神戸の中学校はジャンパースカートタイプの制服が多いと思います。神戸市を除く、西宮~明石は吊り紐付きのスカートがメジャー。高校だと、伝統校の場合はジャンパースカートタイプを採用しているイメージです」(菅公学生服株式会社)
また、他府県に比べて「シャツ」への関心が高い傾向も。ポロシャツタイプが多く、中には襟裏が別布になっているなど、デザイン性に富んだものを採用している学校もあるそう。