「コーヒーに入れるミルク」の呼び方について調査する2回シリーズの2回目。今回は、メーカーに話を聞きました。
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日本列島にはとかく地域差が存在します。コーヒーに入れるミルクの呼び方にも地域による違いがあることが、ラジオ番組『Clip』(ラジオ関西)と同番組のTwitterによるアンケートで判りました。
それによると、おおむね関東では「ミルク」「コーヒーミルク」派が多く、愛知県より西になると「フレッシュ」派が多くなる傾向に。ほかに「ポーション」「ポーションミルク」、メーカー名で呼ぶとの回答も寄せられました。
さらには、年輩から高齢の人を中心に“ハンドクリーム代わりに使用する”派が存在するとの証言も出る驚きの展開に。
これらの結果を受け、今回は、ポーションタイプの家庭用コーヒーミルクを製造販売する「メロディアン株式会社」(本社:大阪府八尾市)の広報担当者に話を聞きました。
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――関東では「コーヒーミルク」「ミルク」と呼ぶ方が多いのに対し、関西では「フレッシュ」という名称が定着しているようです。これはなぜでしょうか?
【メロディアン株式会社 広報担当(以下、広報担当)】 諸説ありますが、弊社が1977年に発売し、現在も愛されている日本初のポーションタイプのコーヒーフレッシュ「メロディアン★ミニ コーヒーフレッシュ」の影響が大きいと思われます。
1977年に発売した際、全国的な大ヒットとなったため、メロディアンが本社を置く関西を中心に「フレッシュ」という呼び方が広まり定着したようです。
当時、関西では喫茶店でコーヒーに入れる生クリームのことを「フレッシュ」と呼んでいて、これをご家庭でも楽しめるようにと商品化した際に「コーヒーフレッシュ」の名を冠したのが名前の由来です。
『日本のことばシリーズ27・大阪府のことば』(明治書院)にも、フレッシュとは「コーヒーに入れるミルクのことで、コーヒーフレッシュという商品名が省略されて出来た言葉。 また、関西では普通名詞のように使われている。」と、記載されています。
――コーヒーフレッシュは、牛乳や生クリームとは違うのですか?