終了後はすべて崩して砂に…儚い美しさ 「鳥取砂丘 砂の美術館」 『砂で世界旅行エジプト編』展示中 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

終了後はすべて崩して砂に…儚い美しさ 「鳥取砂丘 砂の美術館」 『砂で世界旅行エジプト編』展示中

LINEで送る

この記事の写真を見る(5枚)

 鳥取砂丘のすぐそばにあり、砂を素材にした彫刻作品を展示する世界初の美術館「鳥取砂丘 砂の美術館」。『砂で世界旅行』を基本コンセプトとし、毎年テーマを変えて世界最高レベルの砂像を展示しています。

 現在展示中の第14期展示テーマは、「砂で世界旅行・エジプト編」。展示が開始した2022年が、エジプトの独立100年とツタンカーメン王の墓発掘から100年の節目にあたることから、「エジプト」をテーマに選定。ピラミッドやスフィンクス、アブ・シンベル神殿をはじめとした、名だたる遺跡を砂像で再現しており、2024年1月3日(水)まで展示されます。

 総合プロデュースを務めるのは、砂像彫刻家として国内外で活躍する茶圓勝彦氏。砂像は世界で活躍する11か国20名もの砂像彫刻家によって作られ、情熱を注いで作り上げられた作品たちの精巧さ・迫力は圧巻のひと言です。最も大きい作品は高さ10メートル、幅22メートルほどにもなり、そのほかにも大小さまざまな砂像が22作品展示されています。

総合プロデュースを務めた茶圓勝彦氏と砂像彫刻家の集合写真

 精巧に彫られた砂像の材料は、なんと水と砂のみ。製作中はもちろん、完成後にものりや凝固剤を使用していないのだとか。実際に目にしてみると、たった2つの材料だけで作られているとは思えない精密さに驚きを隠せません。

 毎年展示テーマが変わる砂の美術館ですが、展示終了後は作品すべてを崩し、もとの砂に戻すのだそう。そして、同じ砂を使って次の新しい作品を制作します。展示終了後は二度と同じ作品を見ることは叶わない。その儚かさのなかにこそ、美しさが秘められています。

迫力満点の砂像22作品が展示されている
展示終了後はすべて崩し、もとの砂に戻される

 同館の館長・下澤武志氏は「今回のエジプト編は砂との親和性の高いテーマを砂像で再現しているため、実物により近いリアルな感覚と臨場感を楽しんでほしい」と話します。

 作品はすべて撮影OKで、撮った写真はSNSなどに投稿することも可能。ミュージアムショップではエジプトグッズなど展示テーマにあわせた雑貨を多数取りそろえているため、砂像とあわせてエジプト旅行気分が楽しめそうです。

※ラジオ関西『Clip月曜日』2023年7月10日放送回より

◆鳥取砂丘 砂の美術館 第14期展示「砂で世界旅行・エジプト編」
開催期間:2023年3月1日(水)~2024年1月3日(水)
開館時間:平日・日曜9:00〜17:00(最終入館16:30)、土曜9:00~18:00(最終入館17:30)
観覧料:一般800円、小中高校生400円、団体(20名以上)一般600円、小中高校生300円
場所:鳥取県鳥取市福部町湯山2083-17
【鳥取砂丘 砂の美術館HP】

LINEで送る

関連記事