大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日 184日間)にパビリオン出展する人材サービス大手・パソナグループ(パソナG 本社・東京都千代田区)が7日、会場の人工島・夢洲(ゆめしま 大阪市此花区)で地鎮祭を執り行い、大阪市内でパビリオンコンセプトの詳細を発表した。
パソナGは2023年1月、他の出展企業、団体に先駆けてパビリオンの外観イメージや建築デザインコンセプトを公表していた。
万博が開催される2025年は、パソナGの創業50年目前にあたる。
1976(昭和51)年、神戸出身の南部靖之氏(パソナG代表)が大阪で人材派遣事業を始めた時から「あらゆる社会の問題点を提起する」という理念のもと、年齢、性別を問わず誰もが自由に働く機会を得て、心豊かな生活を創造するために新たな社会インフラの構築を信条としてきた。
折しも、新型コロナウイルスがまん延し、世界中で“生と死”に向き合ったからこそ、パビリオンを『PASONA Natureverse』(NatureとUniverseの合成語)と名付け、「いのち、ありがとう。」をコンセプトに掲げた。
そして「心臓(いのち)の螺旋(らせん)~アンモナイトからiPS心臓まで~」と題し、建築家・板坂諭氏がデザインを担当する。
敷地面積は約3500平方メートル、延床面積約2300平方メートル。鉄骨造り・2階建て。2023年9月中に着工し、2024年11月完成予定。
そこでは生命の誕生から現在まで、“いのち”を繋いできた心臓にスポットを当てる。iPS細胞による再生医療の第一人者、大阪大学・澤芳樹名誉教授(心臓血管外科医)をエグゼクティブプロデューサーに迎え、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋細胞を作製してシート状にした「iPS心筋細胞シート」などの最新テクノロジーや、「からだ・こころ・きずな」をテーマにした展示も企画する。
澤教授は2018年に「iPS心筋細胞シート」の技術を開発し、翌年のG20大阪サミットに出品して注目された。
南部代表は、生きる人すべてが「身体・心・社会の健康」を享受できるようになるのが未来社会の理想的な姿だと、常々思っていたという。そして約4年前、澤教授と出会い、iPS細胞による再生医療を主なテーマとするパビリオンの出展を決めた。
「健康のためには食が重要、そして食の基盤は、太陽や水、空気といった豊かな自然と大地」と話す南部代表は、今後のビジョンとして、パソナGの本社機能を兵庫県淡路島へ移す計画を進めている。パビリオン『PASONA Natureverse』は2025年10月13日の万博終了後、淡路島へ移設する。
■パソナグループ 大阪・関西万博パビリオン『PASONA NATUREVERSE』プレゼンテーション映像 ©Expo 2025
【パソナグループ・サステナビリティ活動(公式ウェブサイトより)】
【2025年大阪・関西万博 公式ウェブサイト】