珍しい“羽根付き”が人気! 明治から続く有馬の銘菓「炭酸泉せんべい」 シュワシュワしない独特食感 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

珍しい“羽根付き”が人気! 明治から続く有馬の銘菓「炭酸泉せんべい」 シュワシュワしない独特食感

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 清少納言の『枕草子』で「日本三名泉」に数えられている有馬温泉(神戸市北区)。環境省の指針により「療養泉」に指定されている9つの主成分のうち7つの成分を含む、世界でも珍しい混合温泉だ。

 その中の二酸化炭素泉=炭酸泉を使って明治時代に製造が始まったのが、有馬温泉の銘菓「炭酸泉せんべい」。炭酸だがシュワシュワしているわけではなく、せんべいと言っても硬くてバリバリした食感でもない。少しの力で崩れてしまうほど軽くて薄く、ほんのりした甘さで、口に入れると溶けるようになくなっていく。

 このせんべいを商品として掲げ、1957(昭和32)年に本格的に商売を始めたのが、老舗菓子店「有馬せんべい本舗」だ。せんべいは、小麦粉、砂糖、でんぷん、塩、炭酸泉というシンプルな材料で作られる。炭酸泉は職人が泉源から直接汲み取ってくるという。

 土産物などとして市内外と取り扱う店も多い。神戸市内にある産直市場「ナナ・ファーム須磨」(同市須磨区)では、有馬せんべい本舗のせんべいを販売する店の一つ。開業当初から販売しており、「缶入り」と「袋入り」の2種類を取り扱う。

 人気なのは袋入りだそう。と言うのも、缶に入っているせんべいがきれいに丸く成型されている一方、袋入りの方は、せんべいのまわりの羽根がそのまま残っているから。羽根付きの状態で売られているのは珍しいそうで、利用客からの反応が上々なのだという。

「炭酸泉せんべい」袋入り
「炭酸泉せんべい」袋入り
珍しい羽根付き「炭酸泉せんべい」
珍しい羽根付き「炭酸泉せんべい」

 同市場では、炭酸せんべいを市場内のカフェのメニューにも活用。砕いた炭酸泉せんべいとソフトクリームを使った「クランチサンデー」は、神戸らしいスイーツということで、こちらも開業当初からの人気メニューになっているそうだ。

 神戸・有馬温泉名物の炭酸せんべい、工夫とアイデアでさまざまな楽しみ方がありそうだ。

☆☆☆☆☆

【ナナ・ファーム須磨での販売価格】
・有馬せんべい本舗「炭酸泉せんべい」袋入り(569円)、缶入り(648円)
・「クランチサンデー」(チョコ・抹茶・ストロベリー、各430円)※カフェ「ナナ・ファイブ」にて提供

■ナナ・ファーム須磨
兵庫県神戸市須磨区外浜町4-1-1
電話 078-733-7722
※店舗ごとに営業時間や定休日が異なるため、詳しくはナナ・ファーム須磨の公式サイトを参照

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