タクシードライバーのメタボリスクは3割増し さまざまな“悪い生活習慣”明らかに 飲酒習慣は少なめ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

タクシードライバーのメタボリスクは3割増し さまざまな“悪い生活習慣”明らかに 飲酒習慣は少なめ

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 全国健康保険協会(以下、協会けんぽ)京都支部がこのほど、タクシードライバーの健康課題についての調査を実施。タクシードライバーのメタボ(メタボリックシンドローム)リスクが3割増しであることがわかりました。

タクシードライバーの健康課題とは? ※写真はイメージです (C)123RF.COM

 調査は、協会けんぽ京都支部の男性被保険者(15万616人)のうち、タクシー会社に勤務する男性5153人の、2022(令和4年)度の健康診断データをもとに行ったものです。タクシードライバーの『悪い生活習慣』と『良い生活習慣』を調べ、京都府内の同支部の男性被保険者を100%とした年齢調整オッズ比で数字を弾き出しました。

 その結果、悪い生活習慣で最も多かったのが、「歩行不足」(プラス156%)、次いで「寝る前の食事」(プラス140%)、そのあと「運動不足」(プラス61%)「朝食欠食」(プラス56%)「喫煙」(プラス43%)と続きました。「メタボリスク」は「脂質リスク」と並んで、プラス32%でした。

 一方、良い生活習慣は、「飲み過ぎ」(マイナス50%)と「飲酒習慣」(マイナス35%)が突出していました。

タクシードライバーの「悪い生活習慣」と「良い生活習慣」※年齢調整オッズ比。京都府内の男性被保険者を100%とする。令和4年 協会けんぽ健診データ(提供:全国健康保険協会 京都支部)
タクシードライバーの「悪い生活習慣」と「良い生活習慣」※年齢調整オッズ比。京都府内の男性被保険者を100%とする。令和4年 協会けんぽ健診データ(提供:全国健康保険協会 京都支部)

 この結果を受けて、独立行政法人国立病院機構 京都医療センター 予防医学研究室長で医学博士の坂根直樹さんは「翌日の仕事に合わせた良い習慣と悪い習慣があり、禁煙・運動不足解消・寝る前の食事を考えることで健康に安全に仕事ができる」とコメントしました。

 ドライバーは職業柄、長時間の座位、運動不足、水分補給が少ないことから生じる健康課題が多いと言われています。協会けんぽ京都支部は、ドライバーは“命を運ぶ”担い手でもあり、ドライバーが健康で働く環境の推進に取り組んでいる事業所もあるとしています。

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