育てるのが難しすぎ? イングリッシュラベンダー 「ほぼ全滅」など味わった苦悩を育成家に聞いた | ラジトピ ラジオ関西トピックス

育てるのが難しすぎ? イングリッシュラベンダー 「ほぼ全滅」など味わった苦悩を育成家に聞いた

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 6月、ラベンダーが見ごろを迎える季節になった。このほど、兵庫県多可町にある『ラベンダーパーク多可』を運営するNPO法人北播磨ラベンダーの理事長が地元のラジオ番組に出演。番組で、ラベンダーの魅力や育てる上での苦労について聞いた。

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 ラベンダーパーク多可は、豊かな自然に囲まれた西日本最大級のラベンダー園。6月15日で開園から16年を迎えた。敷地面積5ヘクタールのうち、3.5ヘクタールに約2万株のラベンダーを植栽し、年間で3種類のラベンダーが順に咲く。

 5月に見頃を迎えるのは“ストエカスラベンダー”(約4千本)。見た目が特徴的で、花の上にうさぎの耳のようなものがついている。2番目に咲く、“イングリッシュラベンダー”(約3千本)は一番紫が濃く、6月に見頃を迎える。3番目に咲く、“ラバンディンラベンダー”(1万3~4千本)は、一番香りの強い品種。6月下旬に開花し7月中旬ごろまで見頃だという。

左から『ストエカスラベンダー』『イングリッシュラベンダー』『ラバンディンラベンダー』

 同NPO理事長の森本寿文さんは、育てる上で一番苦労した品種に、北海道の富良野でよく見られるイングリッシュラベンダーを挙げた。開園当時は、西日本では育たないと言われていたそう。

「開園した際、あまりにもイングリッシュラベンダーがきれいだったので8千本植えました。しかし、1年で半分が枯れ、2年でほぼ全滅しました。次に5千本植えましたが、同じような結果に。“西日本で育たない”から作るのを諦めようとしました」(森本さん)

「ラベンダーパーク多可」を運営するNPO法人北播磨ラベンダーの理事長・森本寿文さん

 しかし、そこで粘り強く取り組んだのが職人たちだった。「いろんな職人が知恵を出し合い、工夫したところ、なんとか今は8割生き残るようになりました。それでも、他の品種に比べればよく枯れるので、3千本くらいしか広げられません」(森本さん)

 それだけに、「本当にラベンダーが好きな方は(イングリッシュラベンダーが見られる)今の時期に来られます」と森本さんは話す。番組パーソナリティをつとめるロックバンド・ワタナベフラワー(以下、ワタフラ)のクマガイタツロウは、森本さんや職人の皆さんの努力を受けて「今行って! 今行って! この苦労も含めて見て!」とリスナーに呼び掛けた。

同園一面を紫に染めるラベンダー

 そんな、イングリッシュラベンダーを育てることの難しさを、森本さんは「イングリッシュラベンダーを育てることができれば、他のラベンダーは(育てることが)できる」と表現し、クマガイは「ギターで言うたら、イングウェイ弾けたら全部弾けるみたいなことですね」とミュージシャンらしくコメントした。

 年間来園者数5万人越えを目標に掲げているという同園。「今年は5万人達成できそうな気がする」と話す森本さんに、ワタフラの3人も「今聞いたラジ関リスナー全員、行きますから」とエールを送った。

写真奥左から NPO法人北播磨ラベンダーの理事長・森本寿文さん、ワタナベフラワーのクマガイタツロウ、同ムサ、 写真手前 同イクロー

※ラジオ関西『Clip水曜日』2024年6月12日放送回より

(取材・文=迫田ヒロミ)

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