一般的に、外食や販売されている食品に関わるものとして目や耳にする「異物混入」。しかし、外だけでのことではないようです。今回は、消費者からの問い合わせをもとに、自宅のキッチンで起きた異物混入について、「コープこうべ商品検査センター」の担当者に話を聞きました。
【担当者】 まず紹介する事例は、「トーストを食べていたらプラスチックのようなものが入っていた」です。
――白い筒のようなプラスチックに見えますが、きれいな筒ではなく片側から裂けているようにも見えます。
【担当者】 この異物をいろいろな角度から観察したところ、パンやお菓子の袋の留め具である“バッククロージャー”であることがわかりました。
――ぱっと見ただけでは気づかないですね。バッククロージャーはもともと平らなものですが、どうしてこのような丸まった形になっているのでしょうか。
【担当者】 バッククロージャーは、熱が加わると端から丸まってしまいます。そのため、オーブントースターやフライパンで一緒に熱をかけてしまうと、お問い合わせいただいたような形に変形してしまいます。
――なるほど。熱で形が変わってしまったんですね。普段目にしていても、形が変わってしまうとわからないものですね。
【担当者】 次は、「リサイクルのためにキッチンばさみで牛乳パックを切って開いたら、中からボタンが出てきた」という事例です。
――衣服に使われているようなボタンではなく、どこかにパチッとはめ込むような丸いものですね。
【担当者】 調べてみると、牛乳パックを切るときに使っていたキッチンばさみについているキャップであることが判明しました。
――確かに、はさみを動かすときの支点となっている部分に丸いキャップがついているものを見たことがあります。
【担当者】 そのキャップが、ポロッと取れてしまうことがあります。
――キッチンばさみについているキャップも、単体で見るとまったく見当がつかないですね。同じようなものを見かけたら、「身近なところから入ったのかもしれない」と異物を見つけるまでに何をしたか振り返ってみてもいいですね。
【担当者】 このように、身近なところから異物が入ってしまう可能性もありますので、ぜひ注意してください。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より