兵庫県立小野高校ビジネス探究科の生徒が、同じ小野市にある県内大手の乳牛会社・共進牧場と共同で、“幻のヨーグルト”といわれる商品の共同開発を行い、8月1日にクラウドファンディングを通じて先行販売を開始。約2週間で応援購入総額が当初目標の532パーセントに達する(8月13日午前9時半現在)など、大きな注目を集めています。この取り組みについて、詳しい話を小野高校ビジネス探究科の生徒に聞きました。
高校生からのアントレプレナー教育法を取り入れている小野高校ビジネス探究科は、授業で地元の企業と連携し、専門的な知識や技能を身につけるだけでなく、ビジネスの現場で実践的に学ぶ機会を設けています。
生徒が連携する企業の候補を探すなかで、すでに共進牧場が2022年に発売した加糖タイプのヨーグルト「リッチ ザ ヨーグルト」を知ります。
加糖タイプの「リッチ ザ ヨーグルト」は、もったりした食感に濃厚な味わいが『クリームチーズのようだ』とSNSで大バズリ。ただし、販売する店舗が限られたため、なかなか購入することができず、"幻のヨーグルト”と呼ばれています。
噂を聞きつけた生徒たちはヨーグルトを食べて感動。給食などで幼い頃から共進牧場の牛乳を飲んで育ってきたこともあり、「地域の宝物をより広く全国に発信したい」と共進牧場に“営業”をかけ、産学連携の共同企画が決まりました。
生徒たちが企画を練る中で、共進牧場側から「『リッチ ザ ヨーグルト』のインターネットを活用した新商品の開発・販売にもっと力を入れたい」との話が。
Z世代の高校生たちにとって、SNSなどのインターネット活用はお手のもの。まず、どのようなものが求められているのか、さっそくリサーチを始めました。
その結果、要望の声が特に多く上がっていた商品を開発し、発売が実現。それが「リッチ ザ ヨーグルト 砂糖不使用」です。
SNSでは糖質が気になる方など、よりヘルシーにヨーグルトを食べられるよう砂糖を使用していない「リッチ ザ ヨーグルト」を求める声が多くありました。「甘さを抑えることで、より健康的に食べるだけでなく、スイーツや料理にも使えるようにもなるのでは」とアイデアを出し、開発に至りました。