紀州南高梅をはじめとした和歌山県特産品の販売・卸売を行う株式会社梅庵(本社:和歌山県田辺市、神戸支店:神戸市中央区)。取締役・営業本部長を務める西村耕次さんによると、近年夏に酷暑が続くなか、熱中症対策に適していることや健康ブームで梅干しの需要は増加している。しかし収穫量は、暖冬の影響もあって昨年は例年の3分の1以下と、かなりの不作だったという。
不作には価格上昇が伴うのが常だが、同社では、贈答用商品としてもできるだけ安く買ってもらえるようにと、近畿の郵便局約3000局で“訳あり”商品を「ふるさと小包」として通年販売している。西村さんは「近隣のスーパーに負けないような、買い求めやすい価格帯に設定しています」と胸を張る。
味は「しそ梅」「本しそ梅」「はちみつ梅」と3種類あり、好きな2パックを組み合わせてセットで購入できる。「最近世間では『はちみつ梅』がはやっています。弊社のはちみつ梅は、塩分3パーセントと甘みを強くしてお菓子のような梅干しになっています。お子様からご高齢の方まで幅広く食べていただいています」と西村さん。
同社ではそんな梅干しに加え、兵庫・淡路島の玉ねぎを使ったドレッシング、ポン酢、スープも販売している。特に人気の商品は、一般のドレッシングよりも多く玉ねぎを配合しているそう。西村さんはその特長について「口から出にくいぐらい玉ねぎが入っている」と表現する。
これまで主に淡路島内のサービスエリアを中心に販売してきた。商品のクオリティを保つためにもあえて販路を絞っていたという。しかし、大阪から淡路島を訪れた人からの問い合わせが日々続いたため、昨年7月にJR大阪駅近くにオープンしたKITTE大阪内「兵庫県おみあげ発掘屋」で、初めて大阪での販売を始めた。
西村さんは今後について、「梅干しも玉ねぎも天候にかなり左右される商品。これらを主軸にしていくとなるとリスクも高い」とした上で、「スイーツなどの加工品にチャレンジしていこうと思っています」と話した。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より