冬の味覚の一つである「イチゴ」。各地でイチゴ狩りの営業が続々と開始されており、予約が先まで埋まってしまっている農園もちらほら。そんな中でも「行ったからには最大限にイチゴを楽しみたい」「できるだけお得さを感じたい」と思う人も多いのではないでしょうか? イチゴ狩りの楽しみ方や知って得する知識について、最年少で野菜ソムリエプロの資格を持ち「野菜博士」として知られる緒方湊さんに話を聞きました。
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緒方さんによると、スーパーなどで販売されるイチゴは保存など流通の関係上、完全に熟す一歩手前で収穫されたものが並ぶとのが一般的であるとのこと。一方、イチゴ狩りでは完全に熟したイチゴを新鮮な状態で食べることができるなど、販売したものでは巡り会えないまた違ったイチゴを楽しめるのが魅力だと言います。「味以外にもいびつな形のものもあまりスーパーなどには陳列されません。そういう形のイチゴを探すのも魅力の一つ」と緒方さん。
【イチゴ狩りのタイミング】
いちご狩りは早いところでは12月からだいたいゴールデンウィークまでの時期で楽しむことができます。緒方さんによると、品種により最も美味しい時期は変わってくるのだとか。そのため、それぞれの農園が何の品種を育てているのかを確認するのがポイントなのだそうです。
「例えばジューシーで甘みと酸味の絶妙なバランスがあり中まで赤く染まる果肉が特徴の『とちおとめ』は、旬の時期は12月から3月と長めです。淡いピンク色の『淡雪(あわゆき)』は白いちごの一種で、旬は1月から2月頃です。地域によっていちごは生産品種が異なるので、調べるのも楽しいですよ」(緒方さん)
また、タイミングとしてベストなのは「晴天が続いた後の午前中」とのこと。緒方さんは、「イチゴは冬の寒い時期にじっくりと成長し、栄養を溜めます。光合成をする量が増えると甘くなるので、何日か晴天が続いた後にイチゴ狩りに行くのがおススメです。また、夜の間にイチゴに栄養が溜まっているため、太陽が出て光合成を始める前のイチゴがおいしいです」と話します。

【イチゴ探しのコツ】
いざハウスに入ると、たくさんのイチゴが目に入ります。そんな中からどのように良いイチゴを探せば良いのでしょうか。
「まず、ハウス全体を見回してみましょう。視界に入ったイチゴからすぐに摘み取ってしまいがちですが、奥の方にまだ手付かずのイチゴが残っているケースが多くあります。また、日光が直接当たっているイチゴはおいしさが落ちるため、日陰や葉に隠れているイチゴを探すのもポイントとなります」(緒方さん)
