可能性は無限大 テキスタイルの表現と呼吸を感じる展覧会 宝塚市立文化芸術センター

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 テキスタイル(織物・布地)が持つ可能性を、91人の作家がそれぞれの方法で表現した作品を集めた企画展「JTC テキスタイルの未来形 in 宝塚 2025」が、宝塚市立文化芸術センターで開かれている。2025年3月23日(日)まで。

野田睦美『月夜の稔り』2024年
野田睦美『月夜の稔り』2024年 紙紐や麻糸の他、防虫網なども使われている

 テキスタイルは、太古の昔から日常生活と密接な関係にあり、衣食住のすべてに結びついている。先人たちは糸を紡ぎ、織り、染め、編む、縫うといった多くの技法、表現を生み出し、それを継承してきた。今なお進化を続けている技法もある。今展では、全国の大学などでテキスタイル・染織の教育に携わりながら、自らも表現者として活動する91人の作家の作品を展示する。

岸田めぐみ『Deep Diver』2022年 
岸田めぐみ『Deep Diver』2022年 

 衣服やインテリアなどの実用的なものから、現代美術や彫刻、絵画的な表現を試みる作品など様々。作品の形態も立体、平面、半立体などバラエティに富んでいる。その技法も伝統的なものから現代的なもの、また作家ならではのオリジナル技法もあり、テキスタイルが持つ可能性を引き出している。

久保田寛子 経絣着物『潤ふ』2021年
久保田寛子 経絣着物『潤ふ』2021年

 素材も多様だ、糸やフェルトだけでなく、ステンレスや、こより、水引、結束バンドを使った作品も。またキャプションには作家自身の顔写真がつけられており、どんな人が制作したのかがわかる。

手前:國政サトシ『抜けゆく光』(一部)
手前:國政サトシ『抜けゆく光』(一部)2024年 使われているのは結束バンド  奥:石井香久子『Japanese paper strings - musubu- 環 / W』2024年 水引を使った作品

「遠くから見ると1枚の絵のように見える作品でも、近づいて見ると素材や細かな技術・テクニックなど、見るたびに新しい発見がある」と、同センターの大野裕子キュレーターは話す。よく見ると刺繍が施されていたり、布に穴が開いていたり裂けていたり。布を立体的に仕立てたり、何層にも重ねることで奥行きを表現できるのも、テキスタイルならではという。

中川裕孝『風ケイ(堤外児童公園)』2024年 帆布
中川裕孝『風ケイ(堤外児童公園)』2024年 近くで見ると刺繍が施されているのがわかる
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