「地域の平和は、地域の手で守る」。そんな想いで活動するのが町の消防団です。地域住民で構成される防災組織であり、かつては「地域の大人はみんな入っていた」と言われるほど、地元に根ざした存在です。
主な活動は、火災時の初期消火・行方不明者の捜索・台風や大雨時の巡回など。地域の消防署と連携しながら動きます。大きな強みは、団員が「地域の道や地形に詳しい」ということ。大規模災害時にこの「地域知」が迅速な対応に大きな力を発揮します。

さて全国に数ある消防団の中でも、兵庫県姫路市では「特別な使命」を受けているのだとか。地域の“ヒーロー”である消防団の活動について、姫路東消防団長・坂本信嘉さんがラジオ番組で語りました。
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姫路東消防団に託された特別な使命、それは「姫路城を守ること」です。
世界文化遺産かつ国宝の姫路城は美しい白壁が特徴の木造建築ですが、そのぶん火災やトラブルへの備えは非常に重要です。実際、過去には天守閣近くで煙が上がり、騒ぎになることもありました。消防団はそのつど迅速に駆けつけ、初期対応を行っています。

「城を守るのは市民の誇り。私たちにとっても大きなやりがいです」と坂本さんは語ります。
最近では観光客への防災意識の啓発にも力を入れており、市民だけでなく“訪れる人”も一緒に城を守る体制が求められています。





