冷蔵庫から取り出したヨーグルトの表面に水が浮いているのを見て、「これって大丈夫?」と不安に思ったことはありませんか? もしかしたら、「傷んでしまったのかな」「品質が落ちたのかな」と心配になったり、捨ててしまったりした経験があるかもしれません。
しかし、ご安心ください! じつは、その透明な水分はヨーグルトの品質にはまったく問題がなく、むしろ栄養満点な液体なんだとか。
ヨーグルトから出る水分の正体について、組合員からのさまざまな問い合わせに対応している「コープこうべ商品検査センター」の担当者に詳しく話を聞きました。
――健康や美容のために、ヨーグルトを毎朝食べている方も多いと思います。そんなヨーグルトに関する問い合わせは、どのようなものがありますか?
【担当者】 ヨーグルトにまつわるものですと、「いつもよりやわらかい」「いつもより水分が多い」などの問い合わせを多くいただきます。
――確かに、ヨーグルトに水分が浮いていることはよくあります。この水分に名称はあるのでしょうか?
【担当者】 ヨーグルトは、牛乳のたんぱく質が乳酸菌の働きによって固まったものです。そして、このヨーグルトから出てきている水は「ホエイ」と呼ばれています。
――ホエイとは、どのようなものなのでしょうか?
【担当者】 ホエイは、日本語で「乳清(にゅうせい)」といいます。これは、牛乳の乳脂肪分と「カゼイン」と呼ばれるたんぱく質をのぞいた、半透明の液体部分を指します。
ちなみに、カゼインが乳酸菌の働きによって固まることでヨーグルトが出来上がります。そのヨーグルトに水分が浮いているというのは、何らかの影響によってホエイが分離して出てきてしまった状態です。
――何らかの影響とは、どのようなものでしょうか?
【担当者】 よくいわれているのは、衝撃や振動、横倒しの状態での保存などで分離してしまうことがあります。そのため、買い物時に自転車のカゴなどに入れて持って帰ると振動をたくさん受けてしまいますし、冷蔵庫のドアポケットに保管していると振動を受けやすいので、注意が必要ですね。





